甲子園球児の“イケてる見た目”が激変していた「細眉、今は誰もやってないですね」「帽子のツバはまっすぐ」…それでも残る“根性論”ハチマキ

さらに「型をつけた帽子とつけていない帽子、どっちがかっこいいか」と聞いても、「どっちがかっこいい、ダサいということはありません」と即答する部員が目立った。たとえば、甲子園常連の強豪野球部が帽子に型をつけていても、「それを真似するかどうかはその人の好み」だといい、「古いっすね」「ダサいっすね」といった声は一度も聞かなかった。とにかく「個人の好みですね」という答えが多いのだ。

では髪型に関してはどうだろうか。
長年にわたり、高校野球＝坊主が当たり前だったが、近年、髪型自由の野球部も増えており、今回の甲子園でもいくつかの学校が「非坊主」だ。そのうちのひとつ、浜松開誠館のアルプススタンドを眺めていると、ほんとうに坊主頭が見当たらない。部員に聞くと、「坊主はひとりもいない」とのこと。昨年から髪型が自由になったといい、「髪を伸ばせてうれしい」「人気の髪型はツーブロックです」と笑顔で話してくれた。

では眉毛はどうか。ひと昔前は、角度のついた細眉が多かったイメージがあるが、今はそのような球児は皆無。世界的にメンズメイクが注目を集めており、男性も化粧をする時代だけに、年頃の球児たちにとっても顔の印象を左右する眉毛は重要なパーツ。「細眉の選手はYouTubeで見た昔の試合で見かけたことがあるけど、今は誰もやってないですね」「眉毛はナチュラルに手入れしています」「自分で整えるのは難しいので、散髪の時に整えてもらっています」という声もあった。

一方、ハチマキの文字やTシャツにプリントされているスローガンなどは、いまだに昭和なフレーズが目立つのが興味深いところ。今回甲子園で見かけたハチマキでいえば、「日本一」「根性」「必勝」「感謝」といった定番のほか、「愛と正義」「我武者羅」「下剋上」「天下一」といった具合で、「部活をがんばる高校生がこういうフレーズを好きなのは、今も昔も変わらないなあ……」などと思いながら眺めていた。